10%human

Book Column
ゆたしゅう
ゆたしゅう

今回紹介する本は細菌に関する本だよ。

新人PT
新人PT

なんか難しそうだな。。。。

ゆたしゅう
ゆたしゅう

全然難しくないよ!

マイクロバイオータって知っているかな?

新人PT
新人PT

パソコン売ってる会社ですよね。

ゆたしゅう
ゆたしゅう

それ、マイクロソフトね。

マイクロバイオータは腸内細菌の事をそう呼ぶんだよ。

新人PT
新人PT

そうなんですか、そういえば先輩のcolumnにも書いてありましたね(笑)

ゆたしゅう
ゆたしゅう

そうそうそれも見返してもらうと良いんだけど、このマイクロバイオータが私たちが思っている以上に重要な役割を果たしているんだ。あっ一応リンク貼っときますね!

新人PT
新人PT

すいません、復習します。それでどんな役割があるんですか?

ゆたしゅう
ゆたしゅう

マイクロバイオータには人間の消化酵素では消化できないものを消化したり、消化管の粘液分泌を調整したりホルモンを分泌したりする役割があるんだよ。くわしくはcolumnで解説していくよ。

新人PT
新人PT

めちゃくちゃ役割があるんですね!腸内環境を整えるって腸重要じゃないですか。

ゆたしゅう
ゆたしゅう

そうめちゃくちゃ大事!腸内環境が悪いと便秘や下痢になるどころの話じゃ済まない可能性があるんだ。腸内環境が悪いと肥満の原因になったり、うつ病になったり、自閉症スペクトラムの原因になるんじゃないかとまで言われているんだ。

新人PT
新人PT

興味深いですね。では早速内容を見ていきましょう!!

ゆたしゅう
ゆたしゅう

んーなんだろう、仕切るのやめてもらっていいですか?(笑)

ではみていきましょう!

あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れ始めた 

アランナ・コリン著 矢野 真千子訳

目次
序章:人体の90%は微生物でできている。
第一章:二十一世紀の病気
第二章:あらゆる病気は腸からはじまる
第三章:心を操る微生物
第四章:利己的な微生物
第五章:微生物界の果てしない戦い
第六章:あなたはあなたの微生物が食べたものでできている
第七章:産声を上げたときから
第八章:微生物生態系を修復する
終章:二十一世紀の健康

読みやすさ★★★

リハビリ関連度★★★

エビデンス度★★★★☆



人体の90%は細菌でできている??

赤ちゃんが産道を通る時に膣内の微生物という最初の贈り物を母親から受け取るということはだいぶ知られるようになってきました。

しかし、本書のタイトル通り、人の体が90%細菌でできているということは知らない人も多いと思います。

そもそも90%細菌ってどういうこと?と思うのが普通だと思います。

少し話が変わりますが、2003年ヒトゲノムの解読が終了しました。

遺伝子の数いくつだと思いますか?

答えは2万1千個で線虫とほぼ同じでミジンコより少ない数になります。

複雑で高度な知能を持つ人間がミジンコより少ない遺伝子しかないのは驚きですよね。

しかし、2万千個以外に私たちは莫大な量の遺伝子を体内に宿しています。

それがマイクロバイオームです。

人の細胞は微生物に比べて大きいですが、数で比べると人間と共生している微生物の細胞の方が10倍も多いのです。

微生物の遺伝子総数は440万個にもなり、私たちの2万千個の遺伝子と協力しながら私たちの体を動かしています。

遺伝子の数で言えばあなたの人の部分は0.5%でしかないのです。

そういう意味であなたの体は9割が細菌なのです。

細菌では平均寿命が延び、健康な人が増えています。

予防接種の復旧、衛生概念の浸透、抗生剤の出現など様々な要因が挙げられますが、この抗生剤は時に有害に作用することがあります。

抗生剤の副作用に下痢や便秘などがあるのですが、これは腸内細菌を抗生剤が殺すことにより腸内環境が乱れるために生じます。

標的の病原体だけ殺せれば良いのですがそういう訳にはいかないのです。

幼いころに抗生剤の治療をすることで自閉症スペクトラムとなってしまう可能性があります。

以前columnで紹介した「腸と脳」でも書かれていますが、脳と腸内細菌は密に会話をして連携しています。

セロトニンは90%以上が腸に貯蔵されています。

腸と脳では特にIBSやうつ病が脳腸相関の不具合で生じると説明されていました。

まさか自閉症スペクトラムまで予想外でした。

本書ではアンドルーの話が掲載されています。

詳細は本書を読んでいただきたいのですが、ざっくり説明すると耳に感染症を生じて抗生剤を処方されたアンドルー(生後15か月)が抗生剤を使用しました。しかし中々改善せず、計30日間抗生剤治療をしました。

するとそれまで自閉症の気配すらなかったアンドルーの振る舞いが変わり、つま先立ちで歩いたり、鍋の蓋に異常な執着を持ったり、甲高い声を急に上げたりするようになりました。

2歳1か月ではついに自閉症と診断されてしまいます。

それまで普通の子だったのに、、、と違和感を覚えた母親のエレンは独自に様々な事を調べ、抗生剤を使用することで腸内細菌の一部が死滅しバランスが崩れ、腸内に破傷風菌が感染します。

その破傷風菌が腸内から脳へ到達し自閉症を発症したと仮説を立てました。

この仮説を立証するべくエレンは多くの医者に手紙を送りましたが、中々聞き入れてくれる医者は居ません。

しかし、ある医者が破傷風に効果のあるバンコマイシンを投与してくれるようになりました。

この時、アンドルーは4歳になっていました。

その間自閉症の症状は悪化する一方でしたが、8週間の抗生剤治療を受けた結果、アンドルーの症状は劇的に改善します。

それまでトイレへ行けなったのが2週間後にはトイレ訓練をしてトイレへ行けるようになり、エレンの言葉を理解することができるようになりました。

これはほんの一例に過ぎないかもしれませんが、私はエレンの仮説が立証される日が来るのではないかと期待しています。

それほどまでに腸は脳と密接に連絡をしており、脳の発育にも腸内細菌が重要な役割をしていると考えているからです。

私にも1歳になったばかりの子供がいますが、何かあっても抗生剤の治療は出来るだけ避けるようにしたいと思っています。

確かに抗生剤の出現により助けられる命は劇的に増えました。

一方でこのような事例があるということを知っておいてくださいね。



あらゆる病気は腸からはじまる?

医学の父ヒポクラテスは「全ての病は腸から始まる。」と考えていたようです。

ヒポクラテスは腸の構造を知らなかったし、そこに200兆の微生物が住んでいるなんて知る由もなかった訳ですが、今日の知見を何か感じ取っていたのかもしれません。

当時は肥満や過敏性腸症候群は珍しい病気でした。

生活習慣病の根幹である肥満は現代社会で大きな問題となっています。

特に先進国ではその問題は深刻で欧米では3人に2人が過体重となっています。

その半分は肥満です。

日本でも中年になれば肥満で当たり前という風潮があります。

狩猟採集民族の時は筋肉質だったのにわずか60年で肥満体型になってしまいました。

肥満の原因としてはカロリーイン、カロリーアウトの法則が有名です。

言い換えると摂取カロリーと消費カロリーの不均衡が肥満の原因と言われています。

しかしこれだけでは説明できないのです。

ニワムシクイという渡り鳥をご存じでしょうか?

この鳥は生後2か月で6500kmの移動をします。

そのためには莫大なエネルギーが必要なため、脂肪を蓄えるのですが、1日に元の体重の10%ずつ増やしていきます。

カロリーインカロリーアウトの法則に当てはめるとこれだけ体重を増やすにはそれだけの量を食べなければなりません。

しかし研究者たちはニワムシクイが単に過食により太ってしまう訳ではないことを見出しました。

ニワムシクイの生態は良いとして、過食が原因でなければ何が肥満を起こしているのでしょうか?

最近では遺伝子を言い訳にすることが多いようですが、それでも説明しきれないのです。

勘のいいひとはもう気づいていると思いますが、(笑)マイクロバイオータがエネルギーの吸収、貯蔵に一役を買っているのです。

ベルギーのルヴァン・カトリック大学の教授カニは過体重の人の脂肪細胞は炎症を起こしていて新しい脂肪細胞が作られていない状態になると主張しています。

この状態はエネルギー貯蔵のプロセスが正常に働いていない状態だといいます。

さらにこの状態を引き起こしているのが腸内細菌で肥満型のマイクロバイオータではないかとカニは考えています。

腸内細菌の中にはLPS(リポ多糖)という分子を表面につけているものがあります。

リポ多糖は血液に入ると毒素の様に振る舞います。

肥満の人の血中にはリポ多糖濃度が高いことをカニは突き止めています。

そして脂肪細胞に炎症を起こすのはリポ多糖類で新しい脂肪細胞の形成を妨げていることが分かりました。

瘦せた人の腸に多く宿る細菌としてアッカーマンシア・ムシ二フィラという細菌がいます。

痩せた人の腸内ではこの細菌が全体の4%を占めます。

ちなみにムシ二フィラとは粘液好きという意味らしいです(笑)

腸内の粘液層は腸内微生物が血中に入りこんで悪さをするのを防ぎます。

この細菌が少ないと粘液層が薄くなり、リポ多糖が血中に入り込みやすくなります。

実はこの細菌が腸に働きかけて粘液を分泌させているのです。

結果的にリポ多糖類が血中に入り込むのを阻止ているのです。

カニはこの細菌は血中のリポ多糖濃度を低下させ体重増加を防いでくれるのではないかと考えました。

太ったマウスの食事にアッカーマンシアを加えて食べさせると案の定血中のリポ多糖濃度が下がり、健全な脂肪細胞が作られるようになりました。

さらにレプチン感受性が高くなり食欲が減少しました。

これはただ単に過食と運動不足だけが肥満を引き起こす訳ではないということを示しています。

マイクロバイオータが乱れることで過敏性腸症候群、うつ病だけでなく肥満の原因にもなっているということが分かりました。

さらにはアレルギーにもなりやすくなるとも言われています。

では一度乱れてしまったマイクロバイオータはどうすれば良いのでしょうか?

今回はここまでにしましょう!!

次回は乱れたマイクロバイオータを修復するにはどうしたらよいのかと、実際に私のマイクロバイオータの構成をお見せしたいと思います!

次回も楽しみにしていてくださいね(^-^)



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