超筋トレが最強のソリューションである

Book Column

筋肉が人生を変える超科学的な理由

testosterone/久保孝史著

はじめに
第一章;「死にたくなったら筋トレ」が真実である理由
第二章;筋トレは最強のアンチエイジング
第三章;モテたかったら筋トレしかない
第四章;仕事ができる人はなぜ筋トレをしているのか
第五章;ダイエッターこそ筋トレすべき本当の理由
第六章;長生きしたきゃ筋トレをしなさい
第七章;筋トレに関する誤解と偏見を解消する
第八章;自信がない人は筋トレをしろ
おわりに
参考文献

読みやすさ★★★★★
エビデンス★★★★☆
リハビリ関連度★★★☆☆

皆さん日々の業務お疲れ様です。

今回は筋トレに関する本の紹介をしていきたいと思います。

BiNIセミナーのstep2に参加した人であれば、筋トレって意味ないんじゃないの?

筋トレは古典的なリハビリで感覚入力を優先すべきだ!

と思うかもしれません。

確かに運動生成においては筋トレは無意味となるかもしれません。

無駄に鍛えすぎると関節にかかる負担は増加してしまいます。

体の柔軟性を確保するのが優先されるべきだと私も思います。

ただ、筋トレは体の柔軟性を向上するって知ってました?

そして筋トレの一番のメリットはホルモン分泌にあると私は思っています。

テストステロンやドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどの分泌を促進します。

気分が落ち込みやすい人や自信が持てない人はこれらによって改善すると考えられています。

手首の代わりに筋線維をカットしろ!

teststeronさんはそう語ります。

とにかく筋トレを見限るにはまだ早いかもしれません。

それでは内容を見ていきましょう。



死にたくなったら筋トレしろ!

精神面の健康が不調をきたすと焦燥感、不安感に襲われ、自己肯定感が低下したりといった症状が現れます。

筋トレにはメンタルヘルスを向上させる働きがあることが多くの研究で示されています。

学説が完全に固まっているわけではありませんが、筋トレをすることによってテストステロンやセロトニンといったホルモンが分泌されます。

それらが「焦燥感」「不安感」「睡眠の質低下」「自尊心の低下」「認知機能」「慢性疼痛」に対してポジティブに働くと考えられます。

本書では焦燥感、自尊心向上に関する論文が紹介されています。

高重量の負荷で筋トレをすると自尊心を向上したり、数回繰り返せるような丁度いい負荷で筋トレをすると焦燥感が軽減したりと用途に合わせて負荷量を変えると良さそうです。

筋トレは最強のアンチエイジング

加齢による疾患として社会問題となりつつあるのがサルコペニアです。

サルコペニアとは加齢に伴う筋量、筋力の減少を指します。

サルコペニアが進行すると活動レベルが低下し、転倒して骨折するという事態が起こりやすくなります。

厚生労働省の国民生活基礎調査は要介護になる原因を分析しています。

①脳卒中②番目が認知症③番目が老衰④骨折、転倒⑤骨関節疾患の順に多いとされています。

③~⑤番までを合わせた運動機能の低下が30%を占めます。

筋トレをすることで筋量、筋力の低下を防ぐことでサルコペニアは予防できます。

では歳をとってから筋肉量は増えるのでしょうか?

2016年米国のLixandraoらが行った研究によると60歳前後の男女に筋力トレーニングを行わせたところ、10週間で平均7~8%もの筋肉量の増加が確認されたとのことです。

筋トレは何かを始めるのに遅すぎることは無いと教えてくれています。

更に注目するべきは骨に対する効果です。

2017年Bone誌に掲載された論文によると

平均年齢44歳の男性を対象に12か月にわたって筋トレもしくはジャンプトレーニングをさせたところスクレロスチンが減少し、IGF-1が増加することが分かりました。

スクレロスチンは骨形成を阻害する蛋白質です。

IGF-1はインスリン様成長因子で骨形成を促すとされています。

更に同グループは中~高強度のトレーニングをすると6か月後に脊柱のコツ量増加、12か月後には骨盤の骨量増加が認められました。

これはオステオカルシンという骨形成促すたんぱく質が増加したことが一因であると考えられます。

ただ、アンチエイジングってお肌には効果無いの??って思いますよね。

本書ではこんな研究を紹介しています。

Langbergらによる研究では20歳前後の若者にコンバットなどのエクササイズを行わせた結果4週間後と11週間後のⅠ型コラーゲンのターンオーバーの指標が優位に増加していたそうです。

この研究はアキレス腱のコラーゲンについて議論されているものです。

同じことが肌にも言えるのであれば、興味深い研究ですよね。

それ以上の事は言及されていません。今後の研究が楽しみですね。



仕事ができる人はなぜ筋トレをしているのか

海外の多くのエグゼクティブ達は多忙にも関わらず、筋トレや運動を習慣化しています。

一流ビジネスパーソンは朝型が多く、多忙な彼らは唯一自由に使える朝の時間を使ってトレーニングをするそうです。

なぜ彼らはトレーニングをするのでしょうか?

一番の理由は健康です。

心身の健康を保ちパワフルに働くために運動、筋トレを行っているとのことです。

また、ハードメディカルスクールの研究では定期的なエクササイズは記憶力、集中力、頭脳明晰に関係する物質の分泌を助けると紹介されています。

これだけではざっくりしていてよくわかりませんが、その他にも研究が紹介されています。

2013年の研究ではアジリティートレーニングが軍人の記憶力を向上させたとしています。

また、シドニー大学のMavrosらの報告によると

①高齢者でも筋力が上がり、認知機能が向上し、心肺機能も向上する。
②認知機能は心肺機能ではなく筋力と強く関係している。

ということが明らかになっています。

筋トレとホルモンについての研究も多くあります。

テストステロンは40歳をピークに一年ごとに1%から2%ずつ低下していきます。

血中テストステロン濃度が低下すると肥満、アルコール中毒、ストレスなどの原因となることが報告されています。

これらの症状を防ぐために薬を飲んだりパッチを貼ったりしますが、筋トレはテストステロンの血中濃度を高めることが報告されています。

このテストステロンですがビジネスとの関係があると言われています。

英ケンブリッジ大学の研究チームの調査で金融関係のトレーダーはテストステロンの血中濃度が高い時ほど好成績を挙げているということが報告されています。

テストステロンの分泌によって自信と集中力が高まり、それが好成績につながっている可能性があるとしています。



ダイエットにも筋トレ!

巷には様々なダイエットが出回っていますが、実際のところはどうなんでしょうか?

ダイエットを「体重、体脂肪を落とすこと」と定義するなら「摂取カロリーを消費カロリー未満に抑える」ことが前提となります。

となればやはり「食事」と「運動」が重要となります。

運動については2012年の研究が紹介されています。

結論は以下の通りです。

①単純に体重減少が目的なら有酸素運動or有酸素運動&筋トレが有効。
②体脂肪率や体脂肪量を減らしつつウェストを引き締めたいのであれば有酸素運動と筋トレの組み合わせが有効。
③筋肥大が目的であれば筋トレのみが有効。
④筋肉をつけずに体重を落としたいのであれば有酸素運動のみが有効。

食事については一日の総量を守ることが重量ですが、本書では食事誘発性熱産生の重要性を紹介しています。

食事から栄養を摂取する際にもエネルギーを消費しています。

カロリー摂取と同時に消化と吸収でカロリーを消費しているのです。

これを食事誘発性熱産生と言います。

蛋白質では30%、脂肪と糖質は7%と言われています。

つまり総摂取カロリーは変えなくても蛋白質の割合を高くすることで消費カロリーを高めることが出来るのです。

これはもう糖質をやめて蛋白質を摂るしかないですね。



長生きしたければ筋トレ

本書では筋トレをすることで健康にポジティブな影響を与えると紹介しています。

例えば高強度の筋トレをすることで骨密度が増加するということが分かっています。

他にもStamatakisらは8万人を対象に様々な疾患に起因する死亡率と筋トレの関連を調べました。

その結果、週2回以上筋トレをしている人はそうでない人よりも癌に関連する死亡率が30%低いことが明らかになっています。

また、この研究から以下の事が分かっています。

①自重での筋トレでも効果あり。
②WHOの筋トレ指針に従った筋トレは効果あり。
③WHOの有酸素運動指針に従っても効果はなし。
④筋トレと有酸素運動の組み合わせはより大きな効果を発揮する。

ダイエットの所でも紹介しましたが有酸素運動と筋トレの組み合わせは最強みたいですね。

更にはこんな研究も紹介されています。

Straserらの総説によると筋トレがGULT4による糖の取り込みを増加させることで2型糖尿病を予防できる可能性があるとしています。

これは内部障害に関わっている理学療法士、作業療法士の中では知ってて当然の知識ですよね。

筋トレをすることで健康を維持できるのは確かみたいです。

ただ、話を深堀していくとどれくらいの頻度でどれくらいの負荷量でどのくらいの反復回数をやればいいのかという問題が生じます。

本書の中では18~64歳の場合、中強度の身体活動を週に150分以上、高強度身体活動であれば75分以上を推奨しています。

有酸素運動は一回あたり10分以上で中強度なら300分以上、高強度であれば150分以上行う事を勧めています。

もし、患者さんに筋トレを行うのであればこの辺りも考えないといけません。

高齢者にはなかなか厳しいと思いますが、若者でもなかなか精神力が必要な気もします。

筋トレに関する迷信

本書では筋トレに関する誤解を解くため、迷信を7つ紹介しています。

①筋トレをすると体が硬くなる⇒ウソ
②けがをしやすくなる⇒ウソ
③筋トレをするとスピードがなくなる⇒ウソ
④筋トレで付けた筋肉は使えない⇒目的を無視した筋トレはそうなる。
⑤筋トレをすると風邪を引きやすくなる⇒本当
⑥プロテインは太る⇒ウソ
⑦筋トレをすると伸長が伸びなくなる⇒ウソ

以上の7つを研究を交えて紹介しています。

興味がある人は本書を読んでみてくださいね!

そして筋トレをする時の注意点として

①全可動域で行う。
②無理のないフォームで行う。
③速度を意識する。

以上3つを挙げています。

皆さんも是非参考にしてみてください。



まとめ/感想

今回紹介した本はいかかでしたか?

運動生成においては筋トレは良くないかもしれません。

関節の負担を増やしてしまいます。

ただ、メンタル面で改善が得られるかもしれないし、健康を保つことが出来るかもしれません。

そんな一面があるということを本書は教えてくれます。

そしてなにより面白くてすらすら読めました。

皆さんも是非読んでみてくださいね。

あっ‼︎筋トレの時間なので今日はこの辺で失礼します。

最後まで読んでいただきありがとうございました!



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