排痰能力を判別するcough peak flow の水準 part2

―中高齢患者における検討―

みなさん日々のお仕事お疲れ様です。今回は前回のコラムの続きとなります。

自己喀痰の可否を判別するCPF水準

自己排痰の可否を判別するROC 曲線を用いて調べるとAUC(Area Under the Curve)=0.94±0.01、自己排痰の可否を判別するCPF 水準は、感度81.2%、特異度94.5%を示す240L/min だったそうです。

このCPF値における陽性的中率、陰性的中率、正診率は、順に97.1%、69.2%、85.3%と高い値を示し、尤度比も14.8と高値を示しています。

比較的症例数が多い疾患ごとに自己排痰の可否を判別する水準をみた場合、呼吸器、循環器、消化器・代謝疾患の順に、210、260、240L/min だったそうです。

気管吸引の必要性の有無を判別するCPF 水準

自己排痰不可能例(n=200)において気管吸引が必要か否かを判別するROC 曲線を用いて調べるとAUC=0.86±0.03、気管吸引が必要となるCPF 水準は、感度77.1%、特異度82.9%を示す100L/min だったそうです。

陽性的中率76.2%、陰性的中率83.6%、正診率80.5%と比較的高い値を示したが、尤度比は4.5 とやや低い値を示しています。

疾患ごとに水準をみた場合、呼吸器、循環器、消化器・代謝疾患の順に、100、120、110L/minでした。




感想

この論文でかかれていますが、比較的安価で、検査者間のぶれも少なく、測定することによって現場の共通言語が生まれるということが考えられます。

臨床場面ではついつい吸引に頼ってしまうことが多いのではないでしょうか。

しかし中高齢者においてはCPF240以下で自己喀痰ができない方でも、CPF100以下でなければ吸引は必要なく、うがいや咳嗽介助等を行えば痰の喀出は可能になると考えられます。

CPFを測定する機器がない場合や、あっても支持がうまく入らない方などが対象の場合は、実際に自己喀痰ができるのかどうか、介助して出せるかどうかをまずは確認することが必要かと思います。

自己喀痰困難例を見ているときは吸引に頼り過ぎず患者様の残存機能を引きだすことも必要なのではないでしょうか。

本日も最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。

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