圧迫骨折のレビュー part2

PAPER Column

みなさんお疲れ様です。

本日は前回の論文の続きになります。

治療

治療の目標は主に

①疼痛の緩和

②機能回復

③再骨折の予防

椎体圧迫骨折患者に対して保存的治療を試行すべきである。グレードC
非外科的治療では十分な疼痛緩和が得られない患者や、持続的な疼痛が生活の質に大きく影響する場合には、経皮的椎体補強術を検討できる。グレードC
椎体圧迫骨折の患者は骨粗鬆症の評価を受けるべきであり、必要に応じて予防治療を開始すべきである。グレードC

保存療法

耐えられる範囲での早期離床が大切だそうです。(装具着用の有無は元論文に書いてあると思いますが、今回はそこまで探していません。)

American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS)は、脊椎圧迫骨折(VCF)の治療におけるベッド上安静の有用性について、決定的な証拠がないことを明らかにしています。

薬物療法

非ステロイド性抗炎症薬、アセトアミノフェン、麻薬、リドカインパッチ、筋弛緩剤が疼痛緩和に一般的に使用されています。

薬物療法は患者の活動性や、理学療法への参加を容易にします。疼痛が改善するにつれて徐々に漸減する必要があります。

AAOSは、急性VCFの疼痛に対する特定の鎮痛薬を支持する決定的な証拠がないことを発見しています。

神経学的に無傷の患者では、カルシトニン(骨を強くする薬)は疼痛を有意に軽減し、最大4週間の早期離床を可能にします。

装具療法

装具は一般的にVCF後6~8週間処方されますが、エビデンスは限られています。

胸腰椎装具の小規模な研究では、姿勢、筋力、生活の質が改善したという報告があります。

別の研究では、硬性装具または軟性装具を装着した患者では、装具を装着していない患者と比較して、障害スコアは有意に改善されなかったことも報告されています。

理学療法と運動

理学療法は、VCFや骨粗鬆症の患者に有用である可能性が高いです。

自宅でのエクササイズプログラムはより限られたエビデンスしかなく、いくつかの小規模な試験では痛みの軽減、バランスの改善、生活の質の向上が示されています。

背中の伸筋強化は、強度と骨密度を向上させ、将来のVCFのリスクを減らすことができます。

神経ブロック

AAOSは、VCF患者の一時的な痛みを軽減するためにL2神経ブロックを使用することを弱く推奨しています。

選択的L2神経ブロックを受けている患者は、最長2週間痛みを軽減し、効果は1か月で消散します。

神経根痛のある患者は、神経根ブロックまたは硬膜外注射の恩恵を受ける可能性があります。

かかりつけの医師は、一時的な痛みの軽減の利点と処置のリスクを比較検討するように患者に助言する必要があります。

椎体形成術

veterbroplastyとkyphoplastyとに分けられます。

vertebroplasty(=percutaneous vertebroplasty:PVP)は、経皮的に挿入された針を当してつぶれた椎体にセメントを注入する手術です。

kyphoplasty(=balloon kyphoplasty:BKP)はバルーンをつぶれた椎体に注入して、バルーンを膨らませます。椎体の高さを回復させた後にセメントを注入します。

合併症としてはセメントの漏出、塞栓症、神経学的損傷、出血、血種、感染症、VCFのリスク増加などがあげられます。

形成術についてはメタアナリシスで、効果的としている論文と、保存療法との差がないとしている論文があり、議論の余地があると考えられます。

現状は3週間の保存療法後でも急性MRI骨折と衰弱性疼痛または実質的な機能制限を示さない限り、形成術を受けるべきではありません。

防止策

追加骨折の予防と骨粗鬆症の治療を行う。

体重支持を促す運動、筋力強化運動、禁煙、過度のアルコール摂取の回避を推奨することができます。

医学研究所はカルシウムとビタミンDの十分な摂取を推奨しています。(量についてはいろいろあるみたいです。)

VCFを有する方はその後のVCFリスクが5倍に増加し他部位の骨折リスクが2~3倍に増加します。

骨粗鬆症の評価が重要。

骨粗鬆症に対する薬剤はいろいろありますが、今回は専門外のため割愛させていただきます。

私的解釈

VCFは骨粗鬆症の評価を行ってから治療戦略が決まってくると考えられます。

手術前の評価、薬の評価、運動療法などがうまく進められると早期退院が目指していける可能性があるとおもいます。

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